西来寺報 2016年 春号

西来寺報21号

モクレンの花
(写真)西来寺のモクレン

横浜別院への懇志のお礼

寺子屋ってどんな感じ
 2016年第1回(2月8日)西来寺でおこなわれた寺子屋 真城義麿さんをお迎えして

第3回寺子屋のご案内

平成28年(2016年)年回表

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寺子屋のようすは、Webでもご覧頂けます
2016年寺子屋 第一回ご報告 西来寺
2016年寺子屋 第二回ご報告 浄栄寺

2016年寺子屋 第二回ご報告 浄栄寺


2016年3月7日に寺子屋の第二回が浄栄寺で行われました。
悪天候により、講師の先生の到着を待つ時間ができてしまったため、急遽テーマを決めて茶話会が開かれました。

今回の講演は 佐野明弘さん

大雨の中到着した佐野さんの講演は熱気に満ちたものになりました。

「まず私たちは第一に死すべきものとして生まれているわけです人間慣れてくると軽くものをみるようになる何日生きてきましたか?わからないんですよ。せいぜいが何年で。そうすると毎日目が覚めても驚かない。今日も生きていたなんて」

私たちに問いかけながら進める話に、会場からも反応の声が漏れます。

佐野さんは続けます。
「太陽が昇ってきたなんていう、理科で習った通り地球が回っているのに、私たちは太陽のほうが昇ってきたと言って生活している。なぜかというと、人間の眼は自分中心にできているので、自分中心にみると太陽が回っているように見えるし、今日生きていたんだから、明日の生きていて当たり前と思うようになる。」

なるほど、確かに。と思わされるほど話に引き込まれます。

「そして、当たり前に生きているとなんのために生きてきたのか、何をしてきたのか、最後にわからなくなる。死を思うことで、満たされないまま終わるような虚しい生ではなく、初めて生と向かい合える。」

「自分で自分を受け止めて生きていくということが本当に難しい。これが最大の問題です。」

「人間は自分を善しと思って受け止めたい。あなたたちも自分を少しでもいい人間だと思っているんじゃないですか?災害のニュースをみて、かわいそうだなぁと思うことで優しいような気がしている」

会場で話を聞いているほとんどの人が、自分も当てはまると思い聞き入っていたのではないでしょうか。

「人間のまなざしは曲がっているし、ちょっとでもいいものだと思いたがっている。それが人間の本質だと親鸞聖人はいっている。自分が善人でないというのは受け入れがたい。それが人間。そして私たちの世界は戦争の世界に入ってしまっているのかもしれない。それが現実。」

「私たちに罪は受け止められない。それを受け止めてくれるのが阿弥陀仏。仏教を一言でいうなら「悲」の一文字です。人間は喜びによって救われているのではなく、悲しみは悲しみを通して初めて救われる。だから如来は大悲をもって救うのです」

「人間が人間であるということを引き受けることは難しい、皆さんは私は、といって生きてきたでしょう?本当に人間であるということを引き受けたことなんてふつうはないと思います。それは世界中すべてのことを自分のこととして考え引き受け生きなければならないからです」

心に残る言葉が多い、佐野さんの講演でした。
私自身、心に残ったものの分かったとは言えない。そういう言葉がたくさんありましたので、これを読んでくださる方の心に先生のお話が届けばいいなと思い、多くの言葉を引用させていただきました。

最後に先生はこう結びました。

「こうして話を聞くということは、話によって自分というものを捉えなおすということです。そういうことが願われているのでございます。」

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2016年寺子屋 第一回ご報告 西来寺

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西来寺を含む、三浦祖では年に三回寺子屋を開催しています。
寺子屋は20~30年前より続いています。昔は小学校のかわりに読み書きそろばんをならったところなのでは?というイメージの強い寺子屋ですが、近年では門徒さんの勉強会として行われています。ちなみに正式な名称は「寺子屋文法会」といいます。

今年度の寺子屋は『念仏のある生活』をテーマにしました。

「人はなぜ生きるのか?」「阿弥陀仏の本願とは?」「親鸞聖人の幸福感とは?」などを話しの軸にしながら、私たちが毎日普通に送る生活の中にある、ちょっと良い明日に繋がる気づきをテーマにお話ししております。

今年の2月8日には、西来寺を会場として今年の寺子屋の第一回が開かれました。
第一回の先生は、真城義麿(ましろよしまろ)さんでした。真城さんは今年の西来寺にとって縁の深い方で、当西来寺では毎月仏教の勉強会「同朋会」を行っていますが、その中で皆様に分かりやすく仏教のことを知ってもらうために使っている教科書が『仏教のぶっ』。その本を書かれたのが真城さんなので、西来寺にとっては教科書を書いた先生が直接教えに来てくれた! みたいなイベントになりました。

普段から馴染んでいる本の著者がいらっしゃるということもあったのか、西来寺からは参加希望の方が沢山いらっしゃいました。
仏教の話は難しくて…という感想も聞かれがちなのですが真城さんの話は
「今までお寺で聞いた話の中で一番分かりやすかった」
「政治的な話、原発の話、今の時事問題に関係を明確にしながら話をしてくれるから、眠くなる暇なんてなかった」「漫談のようで、笑いが絶えない寺子屋の時間だった」「白板の使い方が上手くて、本当に分かりやすかった」など沢山の感想をいただきました。

先生の話しの中で、心に強く残り忘れられない言葉があります「私たちは仕事を辞めるとボケる。キョウヨウとキョウイクが大事なのです」この言葉、実は「教養と教育」が大事なのではなく「今日の用事と今日の行くところ」が大事という意味だそうです。毎日を大切に、毎日を楽しく、そうありたいものですね。

今回のように皆様の心に何かが残る寺子屋などの催しを提供することができる西来寺でありたいと思っています

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西来寺報 2015年 冬号

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毎年の例時として
・御俗鈔御文 (ごぞくしょうおふみ)
・報恩謝徳とは

行事のお知らせ:
除夜の鐘(大晦日)12月31日 午後11時45分
修正会(元日)1月1日 午前10時

【特集】2015年 報恩講報告
・高史明氏 講演
「念仏者への道~わが人生を語る~」
・今年も報恩講の準備に皆様のお力添えをいただきました

西来寺の帰敬式

本のプレゼント

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平成27年報恩講 ご報告

平成27年 西来寺 報恩講
平成 27 年 10 月 28 日、報恩講が行われました。

10月末とは思えないような、暑い日差しの中の報恩講となりました。

今年の報恩講では特別記念講演に、作家の高史明先生をお招きしました。

高先生は、いのちとは何か、生きることとはどういうことか、というテーマの作品を多く執筆されています。

講題は『念仏者への道~わが人生を語る~』

高先生は自身の歩みを振り返りながら少年期のエピソードから人の優しさを、息子さんを亡くされた経験から人の知恵のあり方を、私たちが明日を生きるために考えなければいけないことテーマにした講演でした。

講演は当西来寺関係者だけではなく、一般聴講者も募り、150名以上の聴講者で本堂が一杯になりました。

多くの方に、ご参加いただけたことを心より感謝いたします。

また、今回の講演にあたり多くの方にお力添えいただきました。

特に高先生をご紹介してくださった、創作家具工房『杢』の牛嶋様。

高先生の著書『月愛三昧』の一部を講演用の配布資料として提供してくださった大月書店の丸尾様には深く御礼申し上げます。

平成27年(2015年)報恩講 開催のお知らせ

日時 平成27年(2015年) 10月28日 水曜日
法要開始 午後1時より(終了 午後4時)
場所 西来寺 本堂

《 記念講演 》
作家 高史明氏 講演
講題:念仏者への道 〜我が人生を語る〜
講演開始 午後2時15分

一般聴講ご希望の方:聴講料500円(記念品なし)
往復はがきでお申込みください。
応募者多数の場合は抽選とさせていただきます。
〒238-0051 横須賀市不入斗町3-38 西来寺「報恩講聴講希望」宛


本年の西来寺の報恩講は、高史明先生をゲストにお迎えいたします。
高先生とのご縁は、葉山にあります創作家具のお店「杢」の親方にご紹介していただき始まりました。
高先生は12歳の息子さんを自死で亡くされてから、『歎異抄』や親鸞に関する本を数多く執筆されています。高先生と親鸞聖人の出会い、高先生と西来寺との出会い。多くの縁により今回の講演が実現いたしました。
本年の報恩講が皆様との新たなご縁に繋がることを願っております。

2015年報恩講 2015年報恩講

高 史明

1932 年山口県下関市生まれ。在日朝鮮人二世。高等小学校中退後、独学、さまざまな職業を経て、作家生活に入る。1975年、自身の少年時代を描いた小説『生きることの意味』で日本児童文学者協会賞受賞。おかまさふみ同年、ひとり子の岡真史が 12 歳で自死。絶望の闇から『歎異抄』に導かれ、親鸞に帰依する。1976年、岡真史詩集『ぼくは12歳』を妻の岡百合子とともに出版し、大きな反響がつづく。1993年第27回仏教伝道文化賞受賞。著書に『生きることの意味』(ちくま文庫)、『現代によみがえる歎異抄』(NHK 出版)、『闇を喰む(I 海の墓・II 焦土)』(角川文庫)、『悲の海は深く』(東本願寺出版部)、近著では、中学生からわかるようにやさしく語りかける『いのちは自分のものではない』(求龍堂)、自身の集大成として書き下ろした大著『月愛三昧親鸞に聞く』、『いのちと責任 対談 高史明・高橋哲哉』(大月書店)ほか。

親鸞上人を訪ねる小旅行(2015年5月)

西来寺報 2015年(夏)18号
巻頭「西来寺と親鸞聖人」でお知らせした小旅行の写真です。

宿泊では
「ペンション寿々花」さんにお世話になりました。ありがとうございます。

富士山を望む山中湖畔の宿|山中湖の宿泊施設
ペンション寿々花
http://p-suzuka.jp
〒401-0502 山梨県南都留郡山中湖村平野506-404
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