平成29年報恩講 ご報告

平成29年報恩講 西来寺

いや~今年の報恩講はすごかったです。台風22号直撃。警報が鳴り、雷が鳴り、前が見えないほど、本当にまるで壁のように雨がたたきつけて降ってしまいました。山門の階段は鯉が滝登り出来るほどの水量。

 そんな中でも1時間以上前から座って待ってくれている方もいたのですが、心の中では「本堂に五人ぐらいだったらどうしよう・・・」と悲しく考えていました。すると時間が迫るにつれ、ちょっとだけ雨の勢いがなくなり、御門徒さんが集まってきてくれ始めました。中には北海道から来てくれた方もいました。雨靴を履きずぶ濡れになりながらも皆さん来てくれたのです! 玄関は色とりどりの雨靴の展示場のような風景となりました。そしてまさかの(ほぼ)本堂満堂!奇跡としかいいようのない光景でした。

あのたたきつけるような雨の中果敢にも来て下さった御門徒の皆様、僧侶の方々、ひろさちや先生、そしてずっと支えて下さったスタッフの皆様、本当に有り難うございました。それも天気に文句を言った方はいなかったのです。

 私は今年の報恩講で、本当に多くのことを学ばせて頂きました。そしてその中でも一番に、人を信頼する有り難さ素晴らしさを学びました。今年の報恩講は私にとって忘れられないものとなりました。でも出来れば来年は晴れて欲しい・・・。

西来寺坊守 大塚睦子

―――【ひろさちや先生講演要旨】―――

阿保と馬鹿がどう違うか、これは馬鹿というのは問題が起きて、問題を解決しようしようとして失敗する。上手く解決できた人は賢い人ですね、しかし大抵の人は問題を解決しようとして失敗するんです。それが馬鹿ですね。
それに対して阿保は、問題がおきてもまぁええやんか、しょうがないな、問題がおきたままそのまま生活していれば、いつの間にか問題がきえている。これが阿呆ですね。

ですから、皆さんには阿呆になっていただきたい。馬鹿になってはいけませんよって話を今日したいわけですね。

では問題って何か?というと、大体3つですね。「貧」「病」「争」これが大体3つの問題です。

例えば「貧」について話すと、大体みなさん貧乏でしょう?
そこで貧乏だからといって、金持ちになりたいといってあくせくする人、そこでうまく金持ちになれた人はいいですよ。賢い人です。でも大体の人はならないですね。競馬やっても競輪やっても儲かりはしないわけで、100万円サラ金でかりて宝くじかっても6億あたらないですよね。金持ちになろうとして努力して失敗する人、それがバカですね。

大体、みなさんの年収じゃ飲まず食わずで貯めても5億もたまらないかもしれない。そんなら貧乏でいいじゃないですか、貧乏でも楽しくて、気楽にやって過ごせばいいわけですよね。だから皆さん金持ちになろうなんて浅はかな欲望を起こしちゃだめですよ。阿呆になって貧乏人のまま、楽しくいきればいいんです。

あくせく、イライラ、ガツガツ、これが今の日本人の生き方ですね。これだけ贅沢な生活をしていながら、まだ経済発展だなんてやってるでしょ。

馬鹿はあくせく、イライラ、ガツガツするんですね。頑張っていきてる。
阿呆はのんびり、ゆったり、ほどほどにと。このほどほどにっていうのが「いいかげん」ですね。いいかげんのすすめなんです。

だから私たちは、のんびり、ゆったり、ほどほどに、これがいいかげんですね。
そういう生き方、私そっちの方が好きなんですよ。阿呆な生き方ですね。皆さんにも是非阿呆になって楽しく生きていただきたいんです。