藍綬褒章受勲の門徒さん

御門徒の太田秀さんが藍綬褒章を受勲されました。

藍綬褒章は会社経営・各種団体での活動を通じて、産業の振興・社会福祉などに優れた業績を挙げた方が受勲するものです。太田さんは25歳の時から46年間の消防団での功績により藍綬褒章を受勲されました。

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――一番最初に消防団に入ったきっかけは何だったのでしょうか?

町内会長の推薦もあって、ボランティアの気持ちで参加したのが始まりです。
家具屋の商売をこの土地でやらせてもらっているのだから、消防を手伝おうとそういう気持ちだったなぁ。
昔は消防団にはサラリーマンの方とかは少なくて、商店の人とか多かったんだけれど、今は商店の人が少なくなって、消防団に入る人も少なくなってしまっているんだよね。

――最近の消防団は人手不足な印象がありますね、その辺は特に大変なことなのでしょうか?

横須賀には970人の消防団員の枠がありますが、今は900人前後しか団員がいないんです。ただ一口に横須賀といっても9地区に分かれていて、地区によって人が足りているところ、足りていないところがありますね。横須賀でも旧い町の方が若い人が足りていないし、新興住宅地があるところは若い人も沢山いたりします。地区によって年齢層に違いや充足率に違いがあるので、消防団全体のバランスをとるのがなかなか難しいです。最近では女性の消防団員が増えてきていて横須賀にも15名の女性の方が消防団員として活躍されているんですよ。

――消防団の活動はどんなことをしているのか教えていただけますか

最近だと火災予防週間に横須賀中央の駅前で広報としてティッシュを配ったり、皆さんの家庭にも火災報知機を付けてくださいと宣伝しています。汐入のショッパーズで、消防車や救急車の展示を消防署の人がしていたり、そういうイベントを色々とやったりもしているんですよ。今は防火教育に力を入れていて、2か月で30カ所も幼稚園や保育園を回って防火について子供たちに話をしています。

――消防団というと火が出たら駆けつける。その為に訓練をしているイメージが強かったです

そんなことはなくて、全然違う活動も沢山あるんですよ。最近ではゲートキーパーとして地域の人の孤立・孤独を防ぎ自殺に繋がる予兆や情報があったらすぐに行政の人に連絡をとる役割を担っていて、そのための講習を受けていたりしています。他にも救命講習の先生をしたり、消防車の整備をしたり。消防大会のイメージが強いかもしれないですけど、消防訓練ばかりをしているわけではないんですよ。いい成績をとるぞ!と力を入れているところもあれば、参加すればいいよねみたいな力の入れ方をしているところもあって、そりゃ皆それぞれでしょうがないですよね。

――46年間も消防団を続けてこられた一番の理由はなんですか?

まずは奥さん。うん、やっぱり家族の理解が一番だよ。商売やりながら続けさせてもらったのだから、色んな人に助けてもらっていて、そのお蔭で続けてこれました。ありがたいことですよ。

――奥様はご主人様の受賞を知った時、どんなお気持ちでしたか?

喜ぶのは二の次で、どうしようって気持ちが強かったです。よかったねとは思うけれど、皇居に行く日のことを考えると、どうなるんだろうどうしたらいいんだろうって。終わってみれば色んな人がアドバイスしてくれたり協力してくれたり、皆様のお蔭で天皇陛下にお目にかかることが出来て、とても感謝しております。

――奥様から見て太田さんは一言でいうとどんな方ですか?

正直で真面目な人ですね。お客様への応対や、友達との関係、子供と孫への接し方を見ているとそう思います。あとは車が大好きで気軽に色んな所へ連れてってくれるんですよ。

――太田さんは西来寺の行事に、熱心に参加して下さって、いつも助けられています。お店に消防団にお忙しい中、よく時間がとって頂けるなと、こちらが不思議になるくらいなのですが…。(脚立に登って、幕を付けてくれているのが太田さんです)

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西来寺さんとのお付き合いは古くて、父が世話人をやらせてもらっていたんです。父の代からずっとお世話になっている。それだけに自分が出来ることはやりたいなという思いが強いんです。できることはちょっとでも、時間が調節できるなら少しでも、そういうのはもう性格なんでしょうね。

――最後に太田さんの好きな言葉を教えていただけますか?

一業一貫(いちぎょういっかん)ですね。一つのことを一生懸命やりとげるという意味の言葉です。

――いつも誠実で一生懸命な太田さんにぴったりの言葉ですね。本日はお忙しい中、お時間をいただきありがとうございました。そして改めて、このたびは藍綬褒章受勲おめでとうございました。

ありがとうございました。

太田家具店

<取材を終えて>

 太田家具店を拝見していると、とっても素敵なスツールに出会いました。

 このスツール気に入ったんですが、どういうものですか?と伺ってみると「手作業で作られた一点ものなんです」と太田さん。
 手に取ってみたり、裏返してみたり、丈夫かどうか確かめてみたり(太田さんがスツールの上に立って「私が乗っても大丈夫!」と乗ってみせてくれました)3分ほど試案の後「買います!」と声高らかに宣言すると、「よく考えてからでいいですよ、取っておきますから」とおっしゃいます。商売の上でもお人柄があらわれている太田さんです。結局、即購入してしまいました。
 購入すると、フローリングの家では木製のスツールの足で床を傷つけてしまうかもしれないからと、保護シートを無料で張り付けてくださいました。細かい気配りに頭が下がります。商品を包装してくれた奥様は「これは、いいわよね」とスツールにお墨付きをくださいました。
今では、我が家でテレビを見るときのサイドテーブルに、ちょっとした高さのものを取るときの踏み台に。運動不足のときの昇降運動用の器具に大活躍です。

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 お土産によさそうな小物から、小さな家具、タンスや靴箱のような大きな家具まで、色んな商品がみれて素敵な家具屋さんでした。どぶ板通りにお出かけの際には、覗いてみると素敵な家具に出会えるかもしれません。次は籐の椅子を狙っています。(取材 水谷)

太田さんの藍綬褒章受章を祝う会に西来寺もお呼びいただきました。